沙羅双樹

6月も今週で終わり
なぜか、このごろ沙羅双樹の花を思いだします

祇園精舎の鐘の声
諸行無常の響きあり
沙羅双樹の花の色
盛者必滅の理をあらわす
おごれる人も久しからず
ただ春の夜の夢のごとし



沙羅双樹の木はお釈迦様が亡くなったとき(入滅のとき)に、四方を囲んで植えられていましたが入滅の際に枯れて鶴の羽根のように 白くなったとの伝説から、仏教では聖木とされています
でも、日本の気候では育ちません


日本での沙羅双樹は「夏椿」のことです
一日花なので、平家の栄枯盛衰を表す花とされたのでしょうか
]

初めて意識して眺めたのは京都・寂光院
人生の岐路に立っていた二人
それぞれの想いは語らず、苔の上の白い花を眺めていました
2000年5月、私は東京を去り、寂光院は不審火で本堂が焼失してしまいました

こちらに来てからは意識することもありませんでした
でも、今年はなぜか梅雨に入ったら想い出すのです
探してみました、そして、出会えました


一日を充分に咲きほこり、そしてポトリと落ちてゆく白い花

はかないのかな〜

今は、はかなさより凛とした潔さを感じます