終の棲家探し№Seven

賃貸料の根拠を示して欲しい私に、役所は近隣の賃料をそのまま焼き写しにしてきた。借りる土地の面積が全く異なるのに同額の賃貸料と言うのである。以前、近隣の賃貸料を決めた時にはその算出の根拠もなかったという。
「あまり賃貸料の事を言うと莫大な金額になりますよ」とのニュアンスをちらつかせる役所には憤りを覚える。貸してあげるのだからゴネなさんなと暗に恫喝しているのだ。(後日、私が行なった情報開示でわかったのだが、過去に草原を近隣に貸したときの賃料算出には根拠はあった)
私はこの草原で、野菜を作り料理するそれを食べる体験型の民泊を考えている。「阿蘇カルデラツーリズム推進特区」の制度を利用しての草原賃貸申請である。農村の活性化の延長線にあると思われるこの申請に対し、よそ者の私に厳しい条件が示されている。