2005年ネクタイ百姓のベストThreeシネマ

壬生義士伝」「たそがれ清兵衛」「半落ち」みんな最高だった。
壬生義士伝」は原作浅田次郎、監督滝田洋二郎、主演中井喜一。
何のため、誰のため生きるのか、そうです勿論自分と家族、愛する人のために生きるのが男です。当時の国(岩手・南部藩)を脱藩して、捨てて新撰組に入隊した主人公・吉村貫一郎。すべて貧しい家族に仕送りする為の行動だった。
最終局面、明治政府に追われて東北に落ち延びる新撰組だが、吉村は捨てた南部藩屋敷に忍び込む。
国を捨てるが国には愛着がある。しかし、家族や妻は自分にとっては究極のもの、拍手をしたい映画だった。
山田洋次監督の「たそがれ清兵衛」は山形・海坂藩、下級武士の生きざまと愛の話だった。
半落ち」は原作が横山秀夫、主演は寺尾聡,監督佐々部清
アルツハイマーの妻を殺した主人公の裁判記録がストーリーとして展開する。
妻は自分が自分でなくなるのを恐れ、意識明確の間に息子の骨髄を移植した他人に会いたいと思った。
妻は主人公に伝えた。「自分のままでいたい。だんだん自分でいなくなっている。永遠に自分のままでいて息子を思いたい。殺して、そして私の代わりに”息子”に会って」。
妻の思いを実行した主人公は、「私が殺した」ただ一言しか言わず死刑判決に服した。