手押し足押しそして。。。

  • 足押し

脱穀機です。決してダイエットマシーンの新商品と思わないでください。
パン用小麦「ミナミノカオリ」を鎌で収穫。そして、天日干し後の脱穀となりました。お米のほうはまだ水田で遊んでいるような状態ですが、この時期にはもう新しい小麦が食べられます。
ミシンを踏むようにすると針金の突起物付きドラムが回転して、藁と実に分離するこの人力機械はほとんどの農家では見られません。
(パン用小麦はほとんど東日本の寒冷地産ですが、私たちは暖地用新品種の小麦を栽培し、パン作りをしています)

  • 農薬より手押し

中耕除草機。赤ちゃんの”ハイハイ車”の新型と思いましたか。
泥水の中に手足をはいつくばらせての雑草取りは過去、米作りの中では最大の苦労だったようです。そこで、こんな器具が考案されたようですが、でも使ってみると泥の中に食い込むために重たくなり、前にはなかなか進みません。途中で押すことをあきらめました。田に浸す水の量など千思万考して使い方には一工夫が必要のようです。
僕の場合は、四つんばいになっての草取りが少しはましです。腰が痛い、泥水が顔にかかるなどの泣き言さえ言わなければの話ですが。
青森のりんご園の木村さんは、雑草は初期が肝要、チェーンを引きずって水田を歩きなさい、と教えてくれました。しかし、今年はそのチャンスを逃しチェーンも無いため四つんばいで歩き回っています。正確に言いますと「ひざ近くまで泥の中に吸い込まれ、腰をかがめて指先から手首までの深さにある雑草の根をつかみ、引き抜く。時には泥を顔に塗りながら右足を一歩前へ、次に左足をスロースロー」。農家の人には笑われますが、この姿は自然栽培の田んぼの風景であり、決して珍百景ではありません。
現在、この器具を使っている農民はほとんどいないでしょう。多くの農家は除草剤を使用して多大なる苦労と肉体の疲弊から解放されましたが、農薬を身体に取り入れるというリスクを背負うことになってしまいました。

  • そして夜の訪問者

夜、外でがさがさゴソゴソの音がする。
何だろうと戸を開けるとクワガタだ。蜜と水をあげ、翌日には放してやりました。
くぬぎばやしの中にある当庵には珍獣は来ませんが、昆虫類が夜の訪問者です。