魔女会議の全容

魔女族にも白族と黒族がおりまして、
世の中、お互いが鏡として存在しているわけなので
どちらが良くてどちらが悪いというわけではありません
ですから、今までその役割をはたすためお互いが干渉せず交わること無く、多くは人前では猫の姿をとっております]

ですがこの度、白族のジュリ絵と黒族のロミ雄が相思相愛の仲になりまして]、
ま〜統合の新時代に入ったことだし、
喜ばしいことではないかと結婚の段取りをしていたのです

ところがなんと想定外のことが起こりました
以前よりジュリ絵にぞっこんだった異族のクワ・ガターノ男爵が金に物言わせて、ジュリ絵のとっつぁんを札束ではなく延べ棒で買収し、ジュリ絵と結婚する約束を取り付けてしまいました

すべてが見え見えなのにわしゃ知らん、わしゃ貰っとらんと言いはるとっつぁん[
そして、クワ・ガターノ男爵にびびって、決闘を申し込むどころか、わんわん泣くだけの腰抜けロミ雄
そんな二人の男に愛想尽かしたジュリ絵は長老に告白したのです


実は私は在る方の命令で天からやって参りました
新しい時代に入り地球の者たちの意識や行動が変わるのを見届ける筈だったのですが、まだまだ駄目なようです
私は戻って、報告しなければなりません


さあ大変と、急遽全員召集され会議となりました
引き止めるべきか行かせるべきかそれが問題だ
喧々諤々会議は長引き、飛び入りのウズメノミコトは踊り疲れてグロッキー
結局、長老の決断により、いったん天に帰そうと


さて、それから全員の呪文で月の扉を開かせたのです]
青白く輝く月から迎えのものがやって来ました
UFに乗り月へと戻って行く悲しそうなジュリ絵を、
複雑な思いで見送りましたよ


[
さて、天の在る方の決断はいかに?

(すみません、私の大好きな佐野洋子さんの絵本「100万回生きたねこ」「猫ばっか」より盗撮し、パロディー化しました)