終の棲家探し№Ten

一つの土地で一年間かけた交渉が没になったとたん海を見たくなった。これまで草原や山林を見て歩くこと360日。場所が良くても持ち主の条件とマッチせず、条件が良くても場所を見てガックリ。これだけの経験をすれば、阿蘇の土地探しや道案内のボランティアができそうだ。
友人の不動産屋の案内で目先を替えて天草に飛んだ。
久しぶりの海は広い。いつ見ても広い、青い海原は。緑の草原に無いどこまでも続く大きな動きがある。とたんに「海もいいな」とつぶやきが出た。
天草は下田温泉がある西海岸に人気がある。東シナ海に夕日が沈む西海岸。水俣市八代市を望む不知火海側には観光客が少ない。主に不知火海側を見た。島々を望み入り江には釣り舟。いいな、ここはのんびりできるな、とひねもすのたりの思案顔に突然の電話。「釣りの好きな人と契約した」友人からの電話だった。
大阪から移住して村おこしを実践中の人に会った。住民を動かす以上に行政を動かすのは困難らしい。時間がかかるとの事であった。阿蘇ツーリズムの人とも連携してるらしい。
やはり天草に来る人は海が好き、な人。どちらかと言うと山が好きはダメ。絶対海を断言する人だけのエリア、それが天草。ここもいいけどなの迷いがある私は早々に退散した。