冬至

今日は冬至で一年中で昼が最も短く、夜が最も長い日であるが、雪がこれだけ積もれば「白色と静寂」がすべてを包み込み、昼間でも夜のような気配を肌に感じてしまう。
今日は冬至カボチャを食し、ゆず風呂にはいる習慣があるようだ。
ゆず風呂には数年前、京都・愛宕山の麓で入ったことがある。ゆずの木がたくさんある民家では「鶏肉の水炊き」とゆず風呂をセットで売り出し、大人気で予約制になっていた。ゆずを浮かべて香りよい風呂は頭が空っぽになり、身体をアメニティ抜群にしてくれるからとても良い。さぞかし今日は、ゆず風呂の窓から見えるのは雪景色、いいなぁ。”当時”を思い出してしまった。

冬至には何故カボチャを食べるんだろう。”湯治”の風呂に入った方がよっぽど良いようだが。
昔の人は節目のこの日に様々な風習を作り上げた。「ゆず風呂に入ると風邪を引かない」「冬至にカボチャを食べると中風にならない」など。
寒さの厳しさから言えば年明けになるが、歳末の忙しい時期の健康と冬至以降は日脚が長くなるという季節の変わり目を大事にしたことからでた風習かもしれない。
冬にカボチャを食べる意味は一つ、保存がきく、二つは栄養価が高いから。本来カボチャは9月頃収穫するが、現在のように栽培設備が無い時代は冬野菜がきわめて少なく、保存がきくカボチャは重宝がられたようだ。しかも、ベ−タカロチン(体内でビタミンAに変る)やビタミンCを豊富に含むから風邪(中風)予防にもなる。
中国・南京から入った日本カボチャより豊後の国(大分県)に入った西洋かぼちゃの方が栄養価は高い。だからではないだろうが、日向(宮崎)カボチャに代表される日本カボチャは少なくなっている。でこぼこした形も原因で料理が大変と言う人が多い。また日本の味が減っていく。