つれづれなるままに道中記〜東京〜穂高〜鬼無里〜

つくばエキスプレス

【初日】都会は歩かされる

久しかった都会の空気を吸った。
晴れの熊本空港から雨の羽田に着いたのが昼。幾度となく来た懐かしいこの情景、少しだけ気持ちが震える。
羽田から京浜急行、そしてJR山手線品川から秋葉原へ。秋葉原では新線「つくばエキスプレス」に乗る。乗り換えは3回。
田舎では味わえないビル内、ターミナル内の”競歩”を経験した初日だった。
羽田では「動く歩道」三回のおよそ計300メートルと階段の上り下り。私鉄の京急とJRは「高速エスカレーター」「階飛ばしエスカレーター」や階段上り下り。負けまいとピッチをはやめる??(おそらく歩行スピードは東京人より私ども大阪人のほうが早い)
結局今日歩いた距離は、飛行機の扉から新線「つくばエキスプレス」の扉までおよそ一キロメートル、”屋根つきコンクリートの小さな山”を歩いたことになる。
田舎では家を出たら車で目的地だからこんなに歩くことはない。やはり都会はお年寄りや障害者には不適な所である。ハンディのある者にとっては、人ごみと障害物の多さは都会のマイナス部分になっている。田舎の生活が身にしみていれば、多分このような環境は息苦しいと思う。
久しぶりのコーヒー三昧だったが、茶店で香に揺られて思ったことは刺激を求めて都会に来てもときめきは一瞬で、都会に渦巻く毒を飲まされたら一生の過ちになってしまうだろう。ガラスの向こう、目の前を足早に歩いている男女や若者(年寄りはいない)の背中に背おうものは無数の物語なんだろうな、、等など。ハッと気がついたが、内観してみるとこんな時間の流れは数年前何度もあったような気がする。

[写真説明]

つくばエキスプレスの駅はほとんどと思うがホームと線路の間にガードがある。
酔っ払いや喧嘩、障害者などが線路に落ちるなど不測の事態に備えた防御壁である。設置する駅は増えているが、新線はこのように当初から常備しているのかもしれない。