田舎暮らしの元旦は一味違う

若水

  • 我々だけの初日の出と初詣

この場所は左手に久住山、右手に阿蘇山が見える新居の奥、裏山になる。少し歩くと小さなさびれた神社もある。雑踏も無い派手さも無い人一人いない静かな所。内なる初日の出と初詣だった。

太陽は7時半(ここら辺の日の出時刻)に拝めたが、とたんに曇ってしまった。予報は、西日本は曇りだった。

帰路途中、岩から染み出る「若水」を汲んだ。「若水」とは元旦に汲む水のことを言うが旧暦は立春に汲んでいたようだ。この水で供え物や食事に用いると一年の邪気を払うと言い伝えられている。「若水」で顔を洗うと「初水」になる。初めは清い、正月は何ごとも一年のスタートライン。だから「初心忘れるべからず」。

我が家の「田舎暮らし」のおせち料理は、普段の食材に少し手を加えただけで見かけに派手さは無い。パプリカやステピアなど化学調味料が無いので地味。近くは畑、遠くは阿蘇周辺から得たものを半日以上かけて料理したものだから何は無くとも味は抜群、素材そのものが伝わる。安心して満足して食べるおせちはとても美味いんだ。【少し誘惑に駆られるのが海老、鯛だけど無くても幸せ】

  • 予定倒れ

写経しよう、ビデオ借りよう、チェーンソーのメンテしよう、農園の総括しようなど年末からのスケがまだできていない。それどころか畑の整理整頓も、野菜の支柱や農具の片づけがまだなんて困ったものだ。
百姓は「晴耕雨読」なんて誰が言い出したの。私の場合は「晴には耕すけど雨ならばパソコン、プランの点検、家の掃除、家の整理」読書はいつしようか。一月以上未完の本は「密息で体が変わる」(中村明一)「老いの超え方」(吉本隆明)「蝉しぐれ」(藤沢周平)。新聞をすみからすみまで読むのに丸一日かかるのだから「積ん読」で仕方ないか。

  • 年末には終わったこと

漬物だけかな。
ダイコンを干して「糠漬け」と白菜は「塩漬け」に。韓国から唐辛子の粉末を取り寄せて「キムチ」も作った(韓国唐辛子は畑で栽培して収穫したが粉末にするには難しいので)。早く食べたくてまだ発酵もしていないのに2〜3日で「若すぎる」と言いながら食べた。我慢我慢。