セミナーでの私の講演概略

昨日の続き

  • 自然農法で教えられたこと・気づかされたこと・学んだこと

山川草木悉有仏性(すべてのものことごとく【いのち】がある)。野菜にも虫たちにも個々【いのち】がある。人間も含めた自然界とは生命界を意味する。個々の【いのち】は繋がっている、結いとして。畑に立ちお天道様を拝む。
【いのち】は雑草も然り。雑草や野菜それぞれ種類によって好みの土があり、雑草を見ればそこで育つ野菜がわかる。土には暖かい匂いがある。その匂いで野菜が元気になるか否かがわかる。山の恵みが川から海へ、漁師は山を大事にする。音波の振動波により野菜は反応する。ロックよりもクラッシックが好きらしい。鳥が飛ぶところにはすべての生き物が育つ。野菜のリズムは人間のバイオリズム。

  • 野菜とは何?土とは?育て方は

私の信条は、「身土不二」「不時不食」「地産地消」。
慣行農法と有機農法と自然農法とは。家畜糞を使う有機農法にはリスクが伴う。自然農法が地球や私たちに最も優しい。

  • 野菜に関する知恵

「虫が食う」のは、まずいからやうまいからではない。葉に多くの硝酸態窒素を含むから病害虫が発生するがこれは一つの要因。この虫食いの事態から学ぶことは、「自然界に硝酸態窒素はいらない」と虫が教えている。
農薬には認定農薬(登録数およそ4500件)がある。これを使う人がほとんど。怖いことに「昔の農薬を蔵の奥からだしてきた」という無知で使用する農家もある。
堆肥の大量投与は、土が生活習慣病になる。
野菜は「自家栄養生物」であるので本来は肥料は不要。

  • 私の天然農法

『耕さず、草と共生し、肥料はわずか』で野菜を育てている。野菜自らが生きようとすることに手伝いをしているだけ。
土を耕すのは植物や微生物やミミズ。肥料は落ち葉堆肥や生ごみ堆肥と草木灰コンパニオンプランツ(共栄植物)を利用。酢や焼酎など自然農薬を使用。シュタイナーの考えにある星や月の動きに基づいた農作業カレンダーにそって種まきや作業をする。

  • 農を憂える者のタスク

消費者の未熟さゆえに「ミートホープ」事件を起こした。日本の穀物自給率28%の危うさ。温暖化で作物に異変がおき作物に危機。13億人の中国に脅威。遺伝子組み換え作物の拡大。これらのことから日本人の食物に関しては、緊急かつ重要な問題としての認識が必要。

  • 農業政策のビジョン

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  • その他の内容

何故サラリーマンをリタイヤしたか、田舎暮らしの動機や何故百姓になったか、田舎暮らしのアレコレなど

最も恐ろしいこと

牛豚鶏に抗生物質や栄養剤、飼料を与え早く美味く育てる場合があるが、その糞や肥料が危険である。肥料や糞には硝酸塩を含み、それらで育てた野菜が体内では発がん物質に変化する。地下水として汚染は広がり、アンモニアが発生して地上には酸性雨が降る。土壌酸性化にも繋がっている。

お願い

自然農を多くの若者が目指す。しかし、体力の限界や販路が見つからないなどで挫折する。「安売りを買う消費者が悪い」(ミートホープ社長)を再び発生させないためにも健康のためにも地球環境を守るためにも自然農栽培の野菜を高いですが利用してください。そのことが、多くの若者に勇気を与え自然農を育てていくと思います。

さらに続く明日は料理について