春の一日は美味しくて時間が波揺れる

私こと、ネクタイをした百姓は春が大好き。
なぜか。『啓蟄』に『春うらら』『山が動く』『水温む』など今日はもう昨日と違う風景、生き物や自然が変化するから。体も敏感になる。普段と違い弱さを出す身体がある。これは地球のリズムに同調して目覚めてきた証と想像する。食べ物も春の芽吹きをたくさん食べて身体に息吹を吹き込み一年の準備をする。

  • 養生園祭


菊池養生園で恒例のイベントが開催された。
今年のメインは安保徹氏の講演。安保氏は百年来の通説、「胃潰瘍は胃酸から」を覆して顆粒球説を発表した世界的免疫学者で著書に「免疫革命」がある。安保氏の著書はいくつか読んだが、健康や病気は生き方考え方にかかわる、という内容にうなずきっぱなしだった。

  • 二人の魔女


イベントの会場で本物?魔女を発見した。我が家の自称魔女、キリコは感激してツーショット。二人の魔女談議はにぎやかだった。

  • ワラビ山



近くの山でワラビ採り。この山は牛の放牧地、原野のためところどころに牛の糞がある。しかし、乾燥して水気がないのでフンでも大丈夫。そのためか、蕨も大きく育っているようだ。
放牧された山の肌には「牛道」がくっきり。牛が草を食べて歩く道、スパイラル模様が山のふもとから頂上まで出来上がる。

  • タラの芽


「木もれび庵 たゆたゆ」のタラの芽も大きくなった。
天ぷらにするととても美味しい。春の芽吹き植物は天ぷらが最高。自然からいただいたものを食べて”メタボリックシンドローム”とは無縁。ヨタッタ身体もシャキィット身体になりますよ。

  • 春を喰らう

不時不食の精神を体現して春の芽吹きものを食べています。
時には動物性のもの甘いもの油っぽいものを食べたいけど「医食同源ですよ」と安保先生に言われて今日の我が家の夕食献立は”春の饗宴”と銘打ってのご馳走です。「木もれび庵 たゆたゆ」がお客さんに出すマクロビオティック料理の一部としても味わってもらいながら、こんな単純明快な春を喰らうのもいいものですよ。

【以下料理紹介はキリコ】
○あけび(酢の物)
苦味の強いアケビの新芽を茹でて水にさらし二杯酢にする
○わらび(おひたし)
あく抜きワラビに白だしをのばしてかける
○せり(ゴマご飯)
セリに熱湯をかけてよく絞り、醤油をまぶしておいて酒と塩を入れて炊いたご飯に切りゴマといっしょに混ぜ込む
○たけのこ(炒め物)
筍の下の方、硬いところを使う。ごま油で炒めてオイスターソースとお酒で味を絡める
○たけのこ(煮浸し)
穂先を使う。新ワカメを使うため薄味にして吸い汁感覚で
○たけのこ(木の芽和え
すりつぶした山椒の芽とみりんで伸ばした白味噌で柔らかい茎の部分を和える

  • 別れ霜

25日に「別れ霜」があった。恐らく春の最後の霜だと思う。そう願いたい。
朝の最低気温が2度だから野菜たちも凍えただろう。可愛そうに芽吹いたジャガイモが「にえ」ていた。でも強いから次の芽がすぐに出てくる。出てきて欲しい。