ある〜日、山の中

今年もお目見え、山の海に小さな竜の群れ
全草がすきとおるような銀白色で蝋細工のようなギンリョウソウさん
落ち葉を持ち上げて恥ずかしそうに”今年もよろしく””こちらこそ再会できて嬉しいです”

湿った所にひっそりと生えるイチヤクソウ科の腐生植物、葉緑素がまったく無い多年草
何日かは存在するけれど、又ひっそりと土に還っていく
別名ユウレイタケとも言われるけど、こんな楚々とした雪女だったらついて行ってもいいな


それから腐生植物がもうひと組、ラン科のツチアケビ
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根の中にナラタケの菌糸束を取り込み菌と共生する
ということはこの山にはナラタケがあるということなのに、キリコ、キノコに疎くてね気がついてないんだなー
ラン科なのでもうすぐ可愛い黄色い花をつけるよ
極小のランのヒナノカミシャクジョウに対してヤマノカミシャクジョウともいわれる
シャクジョウとは托鉢僧などが持つ杖、錫杖のこと
秋になるとアケビみたいな実をたわわに茎につけるのでその名がついたとも(後ろのこげ茶色)
けど、はじめて出くわした時にはギョッとした、薄暗い林の中でなんか異様な雰囲気、毒草?
いいえいいえ、調べてみると毒草どころ漢方薬の生薬で”土通草”と呼ばれるりっぱな滋養強壮薬
どうりでなんとなくやばい雰囲気と感じたんだ、えっ、実験済みかって?うふふ、それは内緒
クサイチゴ、キチゴも収穫時だね