1230

妹の強制的な風邪対策で、だるさ、鼻水はなおった
喉は少しいがらっぽいけど、飴をなめながら、病院へ向かう
ちょうど昼食時、母の部屋は空っぽ
いずこにと探すと、皆と食堂で車椅子に乗っての流動食
このステーションには、パジャマ姿の人はいないので、サロンみたいだ
母は、ここのところ昼間もよく目を開けている
看護師のいうこともわかるので、リハビリも順調なようだ
でも、口がうまく閉じられないので、喉が乾くのか咳がよくでる
そのときはとても苦しそうだ
飲み込めないので、水をそのまま飲ませるのは危険だけど
スポンジで少し水分を含ませて舌の上に乗せてやると
口が潤うようで、優しい目で私を見つめる
こんな時、なんていえばいいのか困ってしまう
冗談はいえるのに、マジな話は照れくさいのだ
「母さんありがとう、今日は1230だよ」と
マッサージしながら、心でつぶやく

夕食の流動食の時間は6時
又、明日来るからね〜と手を握って病室を出る


1230
一夜飾りは忌み嫌われるから
この日、大掃除して玄関に注連飾りや門松を飾る
お餅も葉つきのミカンをのせ、神様はじめ、それぞれの部屋や台所に飾る
御節つくりはもう始まっていて、台所はなんかせわしい
1230の夕食はなんだったか、
本人も忘れているぐらいだから、思い出せない


今年の1230
本当は妹たちと忘年会に出かけるはずだったんだけど
まだ、風邪用心して留守番することに
今年も特別な日にはならなかったか


奮発してというか、やけくそというか
駅地下で”かに寿司”買った
自分のためにショートケーキもひとつ


が、帰ってきたら部屋にプレゼント!
白い帽子とマフラーとロングセーター
それとバラの香りのL'OCCITANEのシアバタークリーム


今年の1230
10年ごとに運気が変わる節目の1230
記憶に残る誕生日になったよ