わん・キリトーク  縛ったろか!

「今夜は小さなお客様もお泊まりだから,
ストーブ早めに準備しようね、
さあ、薪拾いに行くよ〜、この道にはいっぱい落ちてるからねー」
”ママー、少し山であそんでもいい〜?”
「いいよー、でも清兵衛は大きな木があったら、引っ張ってね」
”がってん、承知之助!そいじゃ、しばし、ごめん”


”ねー、キリコさん
セーベーの気配しないんですが〜”


「大丈夫よ、上に行ったんだから、ひと遊びしたら降りてくるわよ、
それより、枯葉に寝っ転がって見上げるのって気持いいね〜」]


”セーベー、どこにいんのよ?
あんたがいなかったら、この薪はどうすんの?]


「清兵衛、清兵衛、帰るよ〜!
大きい薪もあるんだから、早く戻っておいで〜」

”・・・・・し〜ん”
”ほ・ほら、いないよ〜(あいつ、トンズラしやがって)
あっ、キリコさん、私は駄目ですからね”
もう犬年齢15さい、人年齢で76さいのババアですからね、
無理ですよ無理!”

「わかってるわよ、あんたに期待してないわよ、全く清兵衛のやつ!
ハナ、遅くなるから帰ろー、大きいのは諦めよう」


”えへへ〜、先回りして僕いっちば〜ん、早かったでしょう

「ばか、あほ!縛ったろか!」
”ばーか、あーほ、とん犬!”
”???な、なに怒ってんの?”
”あ〜あ、キリコさん、このトンケンにつける薬はないですよ”
「そうね、だめだこりゃ!だわ
さあさあ、薪の準備もできたし、[
お客様!炎もあかあかと燃えてお待ちしてま〜す
]