南国の柑橘類は甘夏みかん、デコポン、不知火、晩白柚

甘夏、不知火、晩白柚

久しぶりに「甘夏」(写真参照)などを食べた。
食べながら、酸っぱさで口をへの字にして反農薬生産者連合の大沢氏のお話を聞いた。
「昨年末には、南国には珍しい雪で15年前の寒波を思い出しました。すあがり(水分が抜け、スカスカになる状態)になった時の悪夢がよぎりました」
「しかし、雪も半日で消え、影響が無くホッとしました」

デコポン」はかなりの値段がするが、「不知火」(写真参照・頭にこぶがある)は地元で人気がある。
「不知火オレンジ」と「デコポン」の違いについては、「不知火」という品種のみかんのうち、農協の機械で糖度・酸度を測って合格したものが「デコポン」として売られ、農協の登録商標で全国に出荷されている。
”不合格”が「不知火」になるが、JAが認めてくれなくても、「不知火」はてごろな値段で美味い。
デコポン」は農薬無しには作れない。

写真のでかいのが晩白柚。でもこれは小ぶりなほう。
皮がとても厚いがあっさり味。柑橘では珍しい味と思う。甘さは強くないが絶対一度は食べてみたい柑橘である。
値段は一個1,000円から300円ぐらいが多い。
ファンは多く、熊本・八代や日奈久温泉が一大産地で、早生は1月には市場に出ている。3〜4月にも店頭にはある。
これも残念ながら糖度を高めようとすれば農薬が必須になる。甘いほど値段が張り、農薬染めと思ったがいい。

  • 「甘夏」の利用方法

遠い昔、一世を風靡した「甘夏」だが、今は大人だけの味になってしまった。
しかし、無農薬ならではの「甘夏」利用方法があると聞いた。
蜂蜜づけやプレーンゼリー、マーマレードなど。

〜「甘夏」マーマレードの作り方〜

1、甘夏を丸ごと洗いほこりを取る
2、皮を薄くむきしばらく水につけ皮をむく
3、たっぷりの米のとぎ汁で、箸が通るぐらい皮を茹でる
4、そのまま半日ぐらいとぎ汁の中につけ置く
5、とぎ汁を洗い落とし、水に半日つける
6、皮の半量ぐらいの中身か絞り汁を入れて、少なめの砂糖を加え、とろ火で焦がさないように皮を煮る
7、消毒した空瓶に入れ、冷蔵保存すれば一年以上持つ

  • 「甘夏」生産者杉本啓子さんのメッセージ

夫がみかん山で骨折。老いた96歳の父は60歳の息子を「痛かろう」と涙する。
山は摘果や芽きり、肥料やりと仕事があるが仕方ない。周りの人は「一人で大変だろう」と気遣ってくれるが気ままなもの。
みかんちぎりやジャガイモ、サツマイモの収穫、玉葱植えなどは一人で済ませた。
夫は、年末には退院してゆっくり歩けるようになったが、みかんちぎりは微妙だ。
東京の息子が手伝いにはくるようになっている。
肝心の甘夏は台風の影響で例年の半分も無い。雨不足もあり玉が小さい。
それでもお茶を飲んだり、お弁当を食べたリとみんなでワイワイいいながらの仕事は楽しい。
これからもみかん作りに頑張ります。