わいた山登山と豪雨災害と温暖化

わいた山の砂防ダム工事

  • 二度目の登山も失敗したわいた山(湧蓋山)

阿蘇小国・はげの湯ルートから”わいた山登山”に二度目の挑戦をした。
一度目は、登山ルートが途中でわからなくなり違う山に登ってしまった為に失敗した。(役場の人に言いたい、ルート標識ぐらいあってもいいと思うのですが。”山開き”をするぐらいですから)
舗装された車道を登るがダンプやミキサー車が多い。
何故だろう。幾つも山崩れがあり、砂防ダムのようなものを作る工事なのだろうか。それにしても工事か所が多すぎる。多分、昨年7月の集中豪雨と9月の台風が引き起こした爪あとだろう、と考えながら登る。【写真は工事風景、同じように4〜5箇所あった。しかし、梅雨というのにこんな事していていいのかい?】

このルートも標識はない。登山口付近に一つあっただけでそれ以降無し。たぶん正解だ、と勝手に決め付けてダンプをよけながら進む。またまた工事中、ところが大変、なんだ!!そのダムの先には道がないではないか。
諦めた。わいた山には嫌われているようだ。遠くから見ることにしよう。三度と登るまい。
【写真は、湯煙上がる”はげの湯”から望むわいた山】

  • 2003年、2004年の豪雨被害

2003年7月、水俣の集中豪雨で19人死亡、他九州各地で相当の被害。

<参考:1983年5月、日本海中部地震で犠牲者104人。85年は御巣鷹山に墜落520名犠牲。93年8月鹿児島大水害で49名犠牲。そして95年阪神淡路大震災

2004年9月7日台風18号、百姓の私に忘れもしない未曾有の大災害が降りかかった。ハウスのビニールが飛び、クルミの大木が折れ、オクラ・インゲン・ピーマンなどほとんどの夏野菜が折れて土がめくれた。

2004年は、近年過去最悪1979年台風20号を越える災害の年になった。

7月の新潟中越地方や福井北陸地方の集中豪雨も20名を超える犠牲者を出している。8月にも台風16号で災害。そして、10月20日から21日にかけて台風23号は全国を襲い、近畿地方を中心に死者90名にも及んだ。京都のバス水没で37名の乗客乗員が屋根の上で「上をむいて歩こう」を合唱したという。皆が知っている希望の歌がまだあったことと年配の人が多かったことが連帯感を醸成したのだと思う。これがもし”逆”であったら悲壮な状況を生んでいるかもしれない。
さらにその数日後誰も予想しなかっただろう悪夢は続き、10月23日に新潟県中越地震が発生した。40名に及ぶ犠牲者。

  • 2005年にも犠牲、わいた山の爪あと

<参考:10月のパキスタン地震で7万人を超える犠牲者、3月には福岡沖で地震玄海島で犠牲者>
7月の豪雨では大分・日田市や九重町、熊本・小国町など九州北部地方で犠牲者を出している。9月には台風14号、宮崎県を中心に30名近い犠牲者を出した。

  • シュミレーションでは増加する多雨と豪雨

海洋研究開発機構にある世界最速級のスーパーコンピューターによる「地球シュミレーション」では「日本の夏は南方の気圧が高まり、湿った南西風が吹きやすくなる。北側の気圧も高まり、梅雨前線の北上が妨げられ多雨、しかも豪雨になりやすい」と記され、ますますこの傾向は強まると予想する。
別の予想でも、世界の砂漠化・温暖化傾向同様に日本でも西日本と都市部は豪雨と熱帯になるだろうとしている。
すでに作物への影響も出ている。イネの「夏ばて」によるデンプン不足はすでに指摘され、高地や寒冷地以外では米は不作になり、できてもそれは米とはいえないようなものになるかもしれない。野菜も気候や病害虫に対抗できる品種改良が更に進むだろうし、本来の味や栄養価とは大きく異なる変化が現われ、それらの栽培はもはや”土壌”でないものになっているだろう。(すでに化学液体栽培がはじまっている)

5年、10年サイクルの災害ではなくなっているようです。毎年豪雨や豪雪、地震に恐れる私たちになってしまうのがとても悲しい。宇宙は人類を淘汰しようとしているようにみえます。2006年、今年の夏と冬は地球よ、安らかであって欲しい。自然にたいして人類は決して傲慢ではないし暴君でもありません。多くの心ある人々が未来を目指して努力をしています。