飲料水感想文

ボーリング

知人の蕎麦屋さんが新しい蕎麦屋を建てる為の井戸掘りに挑んでいる。田舎では飲料水もままならないのです。

  • 水脈にたどり着かない

”魔女キリコ”のダウジングで「ここ掘れワンワン」と示されたところを掘りつづけて130メートル。
出てきたのは20℃ぐらいの水。こんな温かい水では蕎麦も打てない。これ以上進んでも岩盤は固そうだしどうしようか、と思案した結果、場所を変えることにした。
新しいボーリングの場所はその筋の人が決めたところだが、何とか早く水に出て欲しいと願うばかりです。

  • 田舎の現状

公共水道のネットが張り巡らされている都会のそれとは程遠い田舎の現状。
新たな建築物はまず飲料水の確保から検討が始まり、近くに水道管が埋設されていなければ井戸を掘ることになる。あちらこちらと掘れないので「異能者」や水脈検索に長けた人に訊ねて掘る場所を決めることになるが、温泉源にあたれば莫大な費用がかかるからそれを避けて水を追い求める。
今日でこそ争いは無いが、農業の長い歴史には作物の水の奪い合いもあったと聞く。それ以上に家畜や人間の飲料水に関する苦労も悩みも様々存在しただろうと想像に難くない。

  • 水は蛇口から出るもの

私は、ばくちのようなボーリングをしなくてよかったと思っている。
新しい住まいを立てる場所は現在のところ公共水道確保の見通しが立ったが、これまで土地を探してきたところはすべて井戸を掘らなければならないような場所だった。一メートル掘れば一万円の経費がかかり、場所によってはポンプなど諸設備で更に50万円は超える費用が必要という。170メートル掘らないと出ないよ、という人もいるぐらいだがこれも確証ではない。
湧き水、澤水や井戸水が飲料水に適しているかは保健所に水質検査を依頼するが、雨水は当然飲めないから飲料水には苦労が多い。
私達が生まれたときから水は蛇口から出ていた、この風景をあたりまえと思っていた私の認識不足が確認されました。反省至極。