ウコッケイに天国へ行ってもらった

にわとり

  • 新天地で屠殺した

「ギャ」か「クッ」か、小さく短い悲鳴が聞こえたような気がした。「もう死にましたか」「死にました」。見ると鶏4羽が地面でじっとしている。合掌。
何年ぶりだろう、小さい頃に農家ではないのに鶏を飼っていた家が近所にあった。その家で「お祝いだ」と言いながら鶏を屠殺して逆さまにしてあるのを見たことがある。今でもその光景は鮮明に浮かぶ。
それ以来の風景をこの地でこの年齢で見るとは予想もしなかったが、感無量。「残酷、できない」と言うと周りから声が飛んだ。「動物の世界は生存競争が厳しいよ」「人間が一番なんでも食べるから」。
設計を頼んだ某小椋氏がウコッケイを食べましょうと誘ってくれての建築中の新天地で一大イベントになった。

  • と殺手順

1、目隠しをされた鶏は、他の鶏が見ていないところで一匹一匹頚動脈を必殺、苦しまないように2、逆さ吊で血抜きをする3、沸かした熱湯につける4、すべての毛をむしりとる5、身体を分解、内臓も丁寧にとりだす

  • ご馳走様

本当にいただきますよ。水炊きで。
満願寺農園の野菜達と一緒にグツグツです。皮も一緒に食べます。噛んだ瞬間「最高です」の満足感が体中を支配した。レバーや心臓も美味い。

卵を産む鶏は2年もしたら廃鶏にするのが一般的だが、今日のは一年だから肉も固くない。”地鶏の炭火焼”を外食するとほとんど固い。たまに柔らかいのがあるがそれは地鶏じゃないらしい。

  • 尊い命をいただきますー美味しくいただきましたご馳走様でした、と感謝の気持ちを持ちながら食事する。生き物を屠殺して食べて私達は生きてきたのだから、野菜も動物も様々な生物の命で人間は生きる、この風景と思いを多くの人が伝えていけば、そんな家庭があれば子供達も健全に成長するのではなかろうか。