ちょっとそこのあんた、顔がないですよ

見開きにドキッとするこの言葉

写真の一頁目
”死の瞬間が、命の標準時”

そう、1983年に刊行され、27刷を数える藤原新也のロングセラー
生と死を謳う現代の聖典メメント・モリ”の新編です
メメント・モリ”、ブログで知り合った若い女性に衝撃を与えた写真集
藤原新也の名前は知っていたけれど”メメント・モリ”は読んだような読んでいないような、記憶があいまいでした

今日、本が届きました

”いのち、が見えない・・・
死ぬことも見えない・・・
本当の死が見えないと本当の生も生きられない
等身大の実物の生活をするためには、
等身大の実物の生死を感じる意識をたかめなくてはならない”
ずしりずしりと言葉が重みを増していく



死に行く様を間近に見つめた私にとって、死は生と同じように尊い
そして納得する
”死とは、死を賭して周りの者を導く、人生最後の授業”


”肉親が死ぬと、殺生が少し遠ざかる
一片の塵芥だと思っていた肩口の羽虫にいのちの圧力を感じる
草を歩けば草の下にいのちが匂う
信仰心というのはこんな浅墓な日常のいきさつの中で育まれるものか・・・”



畑で出会う虫も花もはかない命、愛おしくてたまらない


又ひとつ、何かの折にめくる本が増えた