植物工場で野菜も365日ライン生産とは

今年の寒波の為、野菜が値上がりするなか”最大の商機”と見る企業が出てきた。
野菜工場で野菜を"生産”する会社が「スーパー売り込みチャンスだ」と奮闘しているニュースである。
しかし、野菜は我々が「生産」するものでなく「成長をサポートする」ものであり、旬のものつまり「不時不食」のものを食べてあげないと。

今やロボットが家事をして工場から野菜を収穫する時代になった。「植物工場」とは、土を使わず「養液栽培」のコンピューターで管理する工場のこと。土より雑菌が少なく無農薬栽培も可能らしい。この種の仕掛け人にとって最大の魅力は、天候に左右されず栽培期間も短い形がそろった大量生産安定供給だろう。しかし、この工場の登場には多くの疑問を感じる。サプリメント食品やインスタント食品、あやしげな加工食品を食べさせられた結果が人間の免疫力を弱めアレルギー症状を多発させた。この流れと軌を一にしている工場ではないだろうか。野菜の機能・パワーは過酷な環境や外敵から身を守る為に備えたもので苦味成分や色素はそのためのものである。トマトのリコピンポリフェノールは自らの身体を紫外線や熱から守っている。人工的な「保育器」の中で育った植物。それらを食べても野菜本来の生命力の恩恵は受けられるのだろうか。
この野菜「工場」の栄養価は露地のそれと見劣りしないというが、それは葉物のみでしかも朝取りと夕取りでは違うと思う。ほうれん草は、夕取りが朝取りよりビタミンCは二倍ほどあるようだし、生育が遅い冬の方が他の季節より二〜三倍はあると言われている。沖縄野菜のゴーヤやウコンやエンサイも露地栽培がハウス栽培より抗酸化作用が1.5倍前後あるという。太陽光線を浴びた方が野菜の本来機能は充実するという事である。そして、まだまだ解明されていない成分が野菜にはあるかもしれないが、それらさえも発揮できないと思う野菜「工場」への心配は取り越し苦労だろうか。