九州の秘湯は美人湯

湯の鶴温泉

それは「湯の鶴温泉」、湯出川沿いの深い山々に囲まれた、せせらぎと小鳥の鳴き声だけが耳に届く湯治場である。
こじんまりとした温泉旅館が数件あるのみの静寂さは、癒しの極みと言っていいだろう。
阿蘇・黒川温泉も一昔はこんな風情があったのではないかと想像する。
単純硫化水素泉のお肌が”つるつる”になったような気分になる泉質。和歌山の龍神温泉より指でなぞってみるとすべる気がする。
勿論、垂れ流しの豊富な湯量には大満足。
「湯の鶴温泉」の由来は、傷ついた鶴が湯浴みをしていたという平家の落人伝説にあり、温泉愛好家には秘湯として人気があると言われている。
旅館の入湯でも、銭湯気分で200円〜300円を払えばいつでも入ることができるから嬉しい。ただし、湯浴みのフリータイムは宿泊客が少ないときのみのようだ。