春の野草「藪萱草」

やぶかんぞう

早春にスクッと立つ浅い緑色した野草、「やぶかんぞう」。
夏にはオレンジ色したユリに似る花を開く。昼間だけ花開くユリ科の一日花である。

  • おいしい食べ方

若葉を酢味噌和え、おひたし。私は小海老とのかき揚げが好き、しゃきしゃき感と海老のプチプチが季節の味を楽しませてくれる。

  • 薬草として

葉茎は春ごろ、花は夏ごろ、根は秋に乾燥させ煎じて飲む。
利尿や強壮に良く、酒飲み大好きさんの毒消しにも良いようだ。

  • 萱草類の色々

かんぞう類には他に、「のかんぞう(野萱草)」「にっこうきすげ(日光黄菅)」「ゆうすげ(夕菅)」などがある。
「やぶかんぞう」は北海道にも自生する、八重の花びらなどが「のかんぞう」と異なる。
「にっこうきすげ」は関東方面で見る。信州の霧ケ峰高原で見たときはユリかな?と疑ったものだ。この花名の由来は、日光に多く自生するところから。
「にっこうきすげ」は日中咲くが、「ゆうすげ」は夕方から朝方までしか咲かない。ともに花は黄色。
阿蘇の草原、いたるところで見る「ゆうすげ」だが、昼間はしぼんでいるためか阿蘇の住民も知る人は少ない。